こんにちは。
雪解けが進んで、車の運転もしやすくなってきましたね。
このまま春がきてくれればと願います。
さて。
本日は1987年に世界文化遺産登録された「ネムルト・ダウ」について。
標高約2150mのネムルト山。
紀元前62年頃に栄えたコンマゲネ王国の王アンティオコス1世が、この山に巨大墳墓を建設したとされています。
ネムルト山は、19世紀後半オスマン帝国軍が山頂部に人工建造物を偶然発見し、その後1881年頃から本格的な調査が始まったのですが・・・・・・。
「建設したとされている」というには理由があります。
①現在でも埋葬施設が発見されていない
②玄室があるのではと推測される場所の構造が特殊で、調査が進んでいない
お墓という分類をされてはいても、王自身の座像や神々の首像は多数あるにも関わらず、肝心のお墓は見つかっていない。
学者の間では、現在もお墓であるという説と、宗教的な儀式を行う施設だったという説が分かれているそうです。
調査ができれば明確になるのですが、②の構造が特殊という部分。
小石を積み上げるという手法で、崩落の危険が大きく、更に、この技術の記録がない為、事故なく調査できても調査後の復元ができない。
お手上げです(-_-;)
いずれにせよ、コンマゲネ王国にとって重要な施設であったことは間違いないようです。
このネムルト山は神々の通り道とされた聖なる場所だそうで、墓を建てて、統治の為に王家を神格化しようした狙いがあったのかもしれないという学者もいるそうです。
国や時代に関係なく、山岳信仰はどこにでもあります。
山=自然
いつでも人間は自然に敬意を持たなければいけないということでしょうね。