こんにちは。青森県弘前市 大湯石材店のお墓のブログです。
今日は空が晴れていてきれいな青色をしています。
ここのところ冷え込んでいましたが、お洗濯やお出掛けにはうれしい週末になりそうですね。
さて、今日は【お墓参りの基本】についての記事を更新します。
お墓参り(おはかまいり)
お墓は建てたあとが大切
お墓は、大切だった故人やご先祖様を供養するパーソナルスポットです。
祈りの象徴であり、お参りをする人にとっての精神的な拠り所であり、受け継がれてきた命のつながりを身近に感じさせてくれる場所です。
お墓を建てることは供養の第一歩となりますが、建てたあとにお参りをすることが大切です。
お墓参りはいつするの?
決まりはとくにありません。
昔は一族の屋敷の隣や集落の山あいにお墓が建てられていた文化があったことから、元々お墓参りは暮らしのなかの一部であったことがわかります。それから時代とともにライフスタイルが変わり、いつしか日常生活とお墓参りは切り離して考えられるようになりました。仕事が忙しくて頻繁にお墓参りに行けなかったり、お墓が遠くてなかなかお参りに行けなかったりという事情から、現在では年に数回のお墓参りがスタンダードになっています。
【一般的なお墓参りの時期】
・春彼岸(春分の日を含む前後3日間)、秋彼岸(秋分の日を含む前後3日間)
…昼夜の長さが等しくなり、太陽が真東から昇り真西に沈む春分・秋分の日は、彼岸(あの世)と此岸(この世)がもっとも通じやすくなると考え、先祖供養をするようになった日本独自の文化です。
・お盆
…毎年8月15日頃に行われる行事です。現代では「1年に一度、ご先祖様の霊が帰ってくる」とされ、迷わず家に帰ってこられるように迎え火をしてご先祖様をお迎えし、お盆の期間が過ぎると送り火をしてお送りする風習があります。
・故人の命日
・年忌法要(四十九日、一周忌、三回忌etc..) など
お墓参りはご先祖の供養の他に、”一人一人が与えられた大切な命であること”に気づくことのできる空間でもあります。そのことに感謝し、家族の幸せを願うという意味も込められています。
上記のタイミング以外にも、「子供が入学した」「就職した」「結婚した」などの節目にご家族そろってお参りをすることで喜びを分かち合いたいものです。
お墓参りの服装や持ち物は?
服装
服装は基本的になんでもOKですが、あまり派手な色やスタイルは避けて、なるべくきちんとした身支度で行きます。(掃除ができる格好なら良いと思います)
持ち物
お供えするもの:供物、供物を置く半紙等、線香、ローソク、マッチやライター、花
掃除道具:スポンジやたわし、ほうき、ちりとり、手桶、ひしゃく、ゴミ袋など
※掃除道具などは霊園で用意されている場合もあります。あらかじめ確認しておくのがよいでしょう。
お墓参りの手順4つ
寺院墓地の場合:最初に自分のお墓参りをする前に本堂のご本尊にお参りし、ご住職に挨拶をしましょう。
1.掃除をする
手桶に水を汲んでお墓の前に行きます。ほうきで周りを掃き、雑草などを取り除いてきれいにします。たわし・スポンジなどで墓石の汚れを落とします。
【お墓に水をかけてもよいか、かけてはいけないか】の小話
宗派やお寺、それぞれの地域によって様々ですのでどちらも正解と言えます。
お墓にお水をかけることで功徳を積むと考える宗派もありますし、反対にお墓をご先祖様自身としてとらえ、水をかけることは「ご先祖様に冷や水を浴びせる」ことになるのでNG!という考え方もあります。
ただ、「墓石が痛むから水をかけてはいけない!」という意見もネットなどで見られますが、石は本来自然のもので、墓石はたいてい屋外にありますので雨にも当たっています。お水をかけて掃除する程度であれば問題ないかと思いますが、気になる方はお墓を建てる際などに墓石店に相談してみるのもよいかもしれませんね。
お水をかけて掃除をすることより、「”故人がすきだったから”とジュースやお酒をお墓にかけること」や「カビが生えているのでカビ用などの洗剤を使って掃除をすること」の方がお墓が痛む原因となりますので、それは控えた方がよいかと思います。
2.お供えをする
水鉢や花立の水をきれいなものに替え、お花と供物を添えます。供物は直接石の上に置かず、半紙などの上に置くようにしてください。(石が痛んだり、虫が来たりする原因になります)
3.焼香、合掌する
線香に火をつけて焼香、合掌します。
線香の束にまとめて火をつけたり、ひとりひとりが線香を数本ずつ線香立てや線香皿に供えたりする場合がありますが、地域や宗派によりそれぞれです。ただ、線香の煙は仏様がいただくとされているので、安い線香を大量に燃やすよりは少し良いものを少量焚く方がおすすめです。
※線香の束にまとめて火を点ける場合は特に、灰が風で飛び散ったり、外気温との温度差で香炉の石にひびが入ることがありますので注意してください。また、線香やローソクに火がついたままお墓を離れないようにしてください。
4.お墓参り完了、後始末
食べものや飲み物などの供物はカラスなどに食い荒らされないように持ち帰り、みんなでいただくとよいでしょう。線香やローソクの火の始末を忘れずに行い、ゴミは持ち帰りましょう。
いかがでしたか?
一般的なお墓参りの手順などをご紹介しましたが、お墓参りには決まった作法などはとくにありません。
大切なのは供養する気持ちです。
気持ち良くお墓参りができるよう最低限のルールは守りつつ、
これを機に今年はぜひご家族とお墓参りに行ってみてはいかがでしょうか。
▼参考
・大湯石材店 建墓のしおり P18 「お墓の基礎知識」